2012-05-06

一休さんについて



始まりは、当然の様に、アニメの一休さんが好きだった。
こんな話があった。

一休さんは、トンチで、なんでも解決してしまい(できてしまい)、調子にのる。
怒った、和尚さんは、一休さんを外に出し、門を閉じる。
一休さんは、トンチで開けよう、入ろうとする。
和尚さんは、何をやられても、いっこうに開ける気配がない。
そのうち、雨が降ってくる。
それでも、一休さんは、相変わらずトンチ押し。
開かない。
一休さんは、ついに心が折れる。
泣きながら、謝る。
私には、どこにも行くところがないんです」。
すると門は開き、一休さんは和尚さんの胸で泣く。
この話は衝撃だった。



実際の一休(一休宗純)さんも、そうとう凄かったらしい。
例えば、アニメの舞台の安国寺。

入門した当時に、こんなことがあったらしい。
一休さんが、安国寺に入門して、冬のある日。
毎朝の掃除、ぞうきんを洗う桶がひとつしかないので、
桶の周りに人が集まり効率が悪い。
そこで一休さんが提案する。
ぞうきんを洗う係を作ろう。
兄弟子「ぞうきんを洗う係になったら、つらいじゃないか。」
一休さん「交代制にすればいい」
こうして、寺の朝の風景が変わったらしい。
当時の一休さんは7歳くらいだ。
まさに神童。

うる覚えだが、確か2〜3年しかいなかったはず。
この寺にこれ以上いても意味がないと言って別の寺に行く。



ある時期、茶の湯文化に興味がわき、
色々調べてたら、一休さんにたどり着いた。
これには、ホントに驚いた。
茶の湯の祖の村田珠光は一休さんと関係があったらしく、
茶の湯の美意識(わび)は一休さんとのやり取りが始まりだ。
それだけでなく、当時の文化人の周りに一休さんがいる。



一休さんは、かなりケンカが強かったらしい。
当時、山の中を一人で歩くのは、とても危険なことだった。
身を守るため、山賊を持っていた杖で撲殺していたらしい。



最後に、私の好きな、一休さんの言葉。
読んでると、ぽ〜〜としてしまう。


有漏路より無漏路へ帰る一休み
雨降らば降れ風吹かば吹け

生まれては 死ぬるなるけり
おしなべて 釈迦も達磨も猫も杓子も

年毎に 咲くや吉野の 桜花 木を割りて見よ 花のありかを
白露の おのが姿は 其のままに もみじにおける くれないの露

あるとみて なきは常なり 水の月
ないとみて あるは常なり 水の月

門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし

一休宗純